【申請書作成編】採用実績のない研究室から日本学術振興会特別研究員に採用された方法

学振申請書作成
Sponsored Link

こんにちは。博士ブログの はくし です

 

私はとある大学の博士課程に在籍している際、学振の採用実績のない若い研究室でありながら、研究室内で初の特別研究員に採用された実績があります

 

【学振とは編】では、学振とはどういう制度なのか?採用倍率はどれくらいなのか?また、自分の所属していた研究室についてもまとめています

 

今回はそのつづきになるので、まだ【学振とは編】を見てないよ!という方はまずはそちらの記事から目を通していただけると、よりこの記事の内容を理解しやすくなると思います

 

それでは学振の採用実績のない研究室に所属していながらも、学振に採用された実績のある私が学振の申請書を作成する際に意識したこと、実際に実践してみた際の手ごたえなどを見ていきましょう

 

はくしくん
こんにちは。今回は、学振の申請書作成編だよ!

学振申請書で意識するべきことは

Sponsored Link

まずは申請書の構成について

まずは申請書の構成をまとめておきます

 

・現在までの研究状況・研究背景(これからの研究に関して)

・研究目的・内容

・研究の特色、着眼点、独創的な点

・年次計画

・人権の保護及び法令等の遵守への対応

・研究業績

・自己評価

 

それでは各項目についてについて私が意識したことやアドバイスをまとめていきます

現在までの研究状況

これまで得られた結果を図表を含めてまとめていく項目ですね

図表を含めてという言葉は図表を含めなければならないという意味ですよ)

 

申請書にも記載がありますが、必ず

・これまでの研究背景

・問題点

・解決方策

・研究目的

・研究方法

・特色と独創的な点

の内容を記載し、それがどの部位なのかパッと見ても審査員に伝わるように意識してください

 

~例文~

①これまでの研究成果
金属錯体の触媒機能について(研究の背景)
…………

当初着目した問題点とその解決方策
…………

②これまでの研究結果及び得られた結果
…………

 

のようなイメージです。審査員は、上記の項目ごとに採点していくと考えてください

わかりやすくいうと、研究の背景の箇所がどこにあるかわからなければ、研究の背景に関する得点が0になる可能性があるということです

 

また、審査員は一つの申請書に何時間もかけて読みません(せいぜい数分だと思っていて下さい)

 

だからパッと見ただけで研究の背景がどの箇所なのか、問題点と解決方策はどの箇所なのかをわかりやすく記載してください

 

そして忘れてはいけないのが、

・文字が多すぎてはいけない!(たくさん絵を使ってください)

・専門用語を使うな!(わからない単語が出てきたら人は読む気を失います)

・異分野の専門家にもわかりやすく!(自分のテーマを全く知らない人にも伝わるように)

この3つだけは絶対に意識しておいてください

 

私の場合は、申請書の右半分は全部絵にして、文章を読まなくても絵を見ただけで書いてある内容がわかるようにすることを意識しました

 

また、文章の量が多すぎることがないようにフォントのサイズは10.5に固定しました

これ以上小さい文字にして文字数を増やさないこと!

目が悪い審査員に偶然あたり、字が小さくてい読みづらければ一発アウトです

 

文字が多いということは余計な文章が多くなってることが多いです

いいたいことがたくさんあるという気持ちはわかりますが、少しの情報をきちんと理解してもらうほうが確実に読み手にいい印象を与えることができます

 

まとめ
・研究背景などの記載箇所はパッと見でもわかりやすく
・右半分くらいは全部絵にしてしまい、文章を読まなくても理解させるのが理想
・文字は多すぎないように(フォントサイズは最低10.5)
・専門用語は使わない
・異分野の専門家にもわかりやすく

これからの研究計画

申請書を作成する上で一番大事な項目です

 

まず第一に、現在までの研究状況の欄でも書いたことすべて意識してください

 

現在までの研究状況で意識することまとめ

・研究背景などの記載箇所はパッと見でもわかりやすく

・右半分くらいは全部絵にしてしまい、文章を読まなくても理解させるのが理想

・文字は多すぎないように(フォントサイズは最低10.5)

専門用語は使わない

・異分野の専門家にもわかりやすく

 

それらに加えてこの項目で意識してほしいことはたったの一つです

 

それは

理想論を語りすぎるな!

です

 

これからの研究計画だから世の中の問題を解決したり、画期的な発見に繋がる内容が好ましいです

しかし、それを納得させる論理性がかけてはすべて夢物語にしか聞こえません

 

このことをしっかりと意識してください

 

この項目を作成する際には自分自身で、この内容なら実現可能だと思えない限り、提案してはいけません

自分自身がちょっと言い過ぎてるなと思っている文章だと、読み手側はより強く同様の感情を抱いてしまいます

 

あなたはこれまでに多くの実績を上げてきた名誉ある教授ではないんです。実績のない人の夢物語は信用されません

 

実際に私がDC1の申請で不採用となった理由はまさにこれです…

研究業績

これは就職活動等でよく聞く”学歴フィルター”のような項目で、この欄がスカスカだと大きなハンデを背負うことになります

なぜなら、審査員は申請書を読む際にまず研究業績から見るからです

 

ここで見た印象が悪ければ、その後に読む研究成果や研究計画がダメなもののように見えてしまいます

 

アドバイスとしてはかけること全部書いてくださいとしか言えません

まだ時間があるなら論文投稿や学会発表を積極的に行ってください

 

ちなみに私が採用されたDC2の申請時には、論文が3報と国際学会発表が2件、国内発表が10件、特許1件、受賞2件でした

 

ただ実績があまりないよという方もそのことで気を病んでいても仕方がありません

実際、それほどいい大学出身でなくても競争倍率の高い企業に就職した例は多々あるのです

自己評価(例文あり)

ここでは自分の理想の研究者像や考えを自由に綴っただけです。笑

実際に申請書作成に使った文章を載せておくので参考にしてください

 

①研究職を志望する動機,目指す研究者像,自己の長所
研究職を志望する動機
申請者は,自分で想像した分子を自分の手で作り出せる化学という学問に面白さとやりがいを感じることおよび新しい学問を切り開くために研究職を志望する.申請者の所属している研究室は,生体内で進行している化学から学び,それを応用することで新しい機能性分子を作り出すことを専門としている.今後も研究生活で得られた####から####といった幅広い分野の知識を武器に世の中の役に立つ研究を遂行していきたい.
目指す研究者像
幅広い知識を基盤とした高い専門性を持った研究者を目指す.金属錯体は多様で魅力的な反応性を示す.その例として,2001年に野依良治先生がノーベル賞を獲得したBINAP配位子を用いたロジウム錯体による不斉触媒反応や2010年の鈴木章先生がノーベル賞を獲得したパラジウム触媒による炭素-炭素結合形成反応である鈴木カップリング反応などが挙げられる.更に,生体内で活躍している金属タンパク質は人工系ではなし得ない魅力的な触媒活性を示す.申請者は,このような多様で魅力ある反応性を示す金属錯体の触媒活性を駆使し,生体へアプローチすることで,全く新しい薬剤や生体機能制御分子を開発していきたい.金属錯体というツールを用い,生物学に挑むためには,幅広い分野を融合した科学を展開する必要がある.世界の動向としても,生物と物理を融合した生物物理学や化学と生物を融合したケミカルバイオロジー,生物無機化学といった分野の研究者が一線で活躍している.今後も上記のような融合分野が数多く出現し,世界の中心的な研究分野になると考えている.申請者は化学に特化することなく,様々な分野の知識を蓄積し,あらゆる角度から現象を考察できる研究者へと成長したい.もちろん,専門分野においては誰にも負けない量の知識を身に着け,幅広い知識を基盤とした高い専門性を持って科学の進展に貢献したい.
自己の長所
申請者は,新しいことや未知のことを身に付けることに大きな喜びを感じる.そのおかげで,有機合成化学,錯体化学,細胞生物学,量子化学といった幅広い研究分野の実験を遂行する中で,10種類以上の金属錯体の合成から得られた有機合成技術,タンパク質や細胞の適切な扱い方,複数の物理化学測定機器の使用技術に加え,量子化学計算技術を身に付けることができた.上記のような多種多様な技術を身に付けることで,複数のテーマを同時進行し,そのうちの3種を論文にすることができた.
また申請者は,他者とコミュニケーションをとることを好む性格である.そのおかげで,####から####,####,####などといった国内外に限らず計10回の幅広い分野の学会にも参加し,専門内外の研究者と積極的に議論を交わすことで,自分の専門分野にとらわれず,幅広い分野の知識を獲得することができた.現在も研究開始当初の専門であった錯体化学だけでなく,細胞生物学や量子化学,触媒化学,ケミカルバイオロジーなど自らの幅を広げている.

 

はくしくん
う~ん、文章が少し若いですね~。笑 でも評価点自体は悪くなかったので少しでも参考になれば幸いです

私が申請書作成の際に参考にした本

 

 

私は申請書を作成する際に『科研費獲得の方法とコツ』という本をボロボロになるまで読み込みました

(実際に表紙はボロボロになって捨てちゃいました…笑)

 

この本は、学振の申請書作成に役立つ文章作成の方法やコツだけでなく、今後研究者として生きていくうえで必要な情報まで記載されています

 

実際私も、学振の申請書を作成した際に読込んだのはもちろんですが、企業に就職してから様々な申請書や企画書を作成する際にも重宝しています

 

この本を読みこんで、申請書作成や文章作成に必要な知識を身に着けておくことは今後のあなたのキャリアアップにも役立つこと間違いありません

 

 

それではまた後程。

 

【学振とは編】採用実績のない研究室から日本学術振興会特別研究員に採用された方法
こんにちは。博士ブログの はくし です 本日は、私が学生の頃採用された日本学術振興会特別研究員(DC)を目指す学生に向け、当時の私の経験から参考になるようなことを書ければと思いこの記事を書いています *今回の記事...

 

【面接編】採用実績のない研究室から日本学術振興会特別研究員に採用された方法
こんにちは。博士ブログの はくし です 私はとある大学の博士課程に在籍している際、学振の採用実績のない若い研究室でありながら、研究室内で初の特別研究員に採用された実績があります 【学振とは編】では、学振とはどうい...

 

 

Sponsored Link

コメント